タリバーディン…戦後間もない、1949年に建てられたわりと新しい蒸留所。スコッチのマザーウォーターとして人気のハイランドスプリングのブラックフォード村が所在する良質の水の産地で知られる地域のシングルモルトウイスキー。
クーパーズチョイスは、1992年にボウモア蒸留所で20年以上ゼネラルマネージャーとして研鑽を積んだ方よってに設立されたボトラー。ザ・クーパーズ・チョイスは同社を代表する人気シリーズだが、『クーパーズ』とは樽職人のこと。コストパフォーマンスもよく、長熟かつリーズナブルに楽しめる銘柄も多い。
長熟はスウィート短熟はドライが私のタリバーディンの印象だが、ちょうどその中間くらいで「いいとこどり」といったところ。ちょっと弱めの香りだが、ややスパイシーでフルーティー。オレンジやクローブの奥に蜂蜜や麦も感じる。飲んでみると最初は超ドライだが、突然甘やかでナッティーに…このインパクトは私初めての経験。コケのような青くささがいつまでものこるが、のど越しの甘さやスムースさで青くささもすべて忘れてしまうほど余韻が心地よく長い。
まだバラつきは感じるものの、今だから味わえる楽しい感覚と今後の成長ぶりにわくわくする想定外の逸品です。